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  • 前田耕作: 『玄奘三蔵、シルクロードを行く』 

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2020年1月

2020年1月29日 (水)

椿

 あっという間に1月も末になった。今日は高校のときの友人たちと会合の予定だったのだが、新型肺炎流行の懸念のために順延。残念だけれど、みんな高齢者なので仕方ない。

 暖かい陽気に誘われて、散歩がてら買い物に出た。団地の中には椿園がある。スマホで撮ってみた。大洋に向かって咲く花ではないので、大きな花のわりに撮りにくい。

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 駅の近くには大きなスーパーが2軒もあり、変わりばえしない品揃えである。品を選ぶときは地下鉄に乗り、新宿か池袋に出る。昼間のスーパーは高齢者で溢れていて、私もそのひとりだ。
  帰りはローズガーデンに寄った。花は端境期だからなかったが、実がなっていた。赤い実には冬らしい風情を感じる。これで6000歩ほど歩いたことになる。散歩としてはちょっと少なめ。

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都心の展覧会にも行きたいところがあるのだが、インフルエンザだの新型肺炎だのに加え、この時期は花粉症にもなるので、しばらく遠出は難しそう。マスクはもともとたくさん持っています。

 

 

 

2020年1月20日 (月)

『独ソ戦』  大木毅  岩波新書

 年明けに池内紀氏の『消えた国 追われた人々』を読んで、深い印象を受けた。この本はその続きで読んだもの。副題は「絶滅戦争の惨禍」で、1941年6月から始まったヒトラー率いるドイツ軍とスターリン率いるソ連軍の、2000万以上の死者を出した戦争の記録である。

 戦争にも取り決めがあるらしく、私はかなり以前に戦争法、いわゆるジュネーブ条約の本の校正をしたことがある。つまり外交で停戦を取り決められれば、それなりに終戦にもっていかれるわけだ。でもこの独ソ戦はしだいに通常の戦争ではなくなり、自国の富のための収奪戦争、そして世界観の違いによる絶滅戦争へと進んでいった。ドイツ国民は終戦近くまで、周囲の国々から強制的に収奪された労働力と富で、比較的豊かな生活をしており、その意味でナチス政府の共犯者だったと著者は明記している。悪名高いナチスの強制収容所も、こうした流れのなかで理解されなければならないという。

 古いイタリア映画に「ひまわり」というのがあった。ソフィア・ローレンとマルチェロ・マストロヤンニが主演した、戦争に引き裂かれる男女の哀切な物語だが、背景はこの独ソ戦があった。イタリア軍はウクライナ戦線に投入され、やがてソ連軍に殲滅されるのである。独ソ戦はミステリーの世界ではいまだに題材になり、戦後のヨーロッパに重くのしかかっていると思う。

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(著者は防衛省などでも教えている方のようで、文章は軍記もののようなリズムがありました。軍隊用語も多かったのですが、読みにくいようなことはありませんでした。よく売れたそうです。どのような人が買って読んだのか、興味を持ちました。満洲のことも、わずかですが出てきます)

2020年1月15日 (水)

『こころの元気+』と『みんなねっと』

 精神科療養中の本人と家族に向けた雑誌で、ふつうの本屋さんで見かけることはまずないだろう。

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 右の「みんなねっと」は家族会でよく見せてもらったり、配られたりすることのある雑誌で、以前にあった「ぜんかれん」というのによく似ている。ぜんかれんとは、全国精神障碍者家族会連合会の略で、今はもうない。

 左の「こころの元気+」というのは、NHKの福祉番組「バリバラ」でも紹介されたことのある、当事者向けの雑誌である。私はずっと「みんなねっと」を購読していたのだが、ある日ネットで「こころの元気+」を見つけ、その生きの良さに惹かれてこちらも講読することにした。

みんなねっと www.seishinhoken.jp
こころの元気+ https://comhbo.net

 精神科に通う人は増えているが、「うつ病はこころの風邪」といった軽い説明が世の中を流れているだけで、治療の実態や患者と家族の苦労は、いまだに闇の中に近く、そういうなかで親子間の殺人事件だの、やまゆり事件のようなものが、センセーショナルに報道を賑わしている。何病が何なのだか、どういう薬を飲まされるのか、病院に何年も収容されるのが普通なのか、事件を起こすような人は病院か刑務所に入れてしまえばいいのか、薬以外の治療は本当にないのか、当人や家族が切実に知りたいことが、何一つわからない。そういうときに、この2冊の雑誌は助けになる。

 ほんとは俳句の雑誌をもっと観たいのだけど、とてもそのような気分になれない。周囲とは決して分かち合うことのできない重い課題を抱える人が、大勢いることを知ってほしい。

寒月や行く末案じぬことにする〉 こはる

2020年1月 8日 (水)

『消えた国 追われた人々』  池内紀 ちくま文庫

 年末から読んでいた。副題に「東プロシアの旅」。2002年から2008年まで、3回にわたってこの地を旅したときの記録で、2013年みすず書房刊が、2019年末に文庫化された。池内さんは1940年生まれだから、60代に旅した記録を、70代になって本にされたことになる。
 ポーランドの北東隅、リトアニアに接して、ロシアの飛地のカリーニングラード州というところがある。何でこんなところに、港湾都市を抱えた飛地があるんだろう? 独ソ戦に関係あるのかも……、くらいしか考えたことがなかった。カリーニングラードの旧名のケーニヒスベルクは、カントやコペルニクスが住み、ハンザ同盟ゆかりの歴史ある街だが、第二次世界大戦末期、ソ連軍の侵攻で激しい戦禍にさらされる。住民はドイツ敗戦後には難民となって国を追われ、灰燼に帰した街はソ連によって、過去の面影の全くない都市になってしまった。
 池内さんは紀行文として、かつての東プロシアの街を描きながら、ドイツ文学者としてこの地の深くて重い歴史を語らずにはいられない。国とは、民族とはなんだろうと思わされ、数ある池内さんの本の中でも最高作ではないだろうか。去年、亡くなられたのを心から残念に思う。

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(ほかにもダンツイヒ、現ポーランドのグダニスクなども出てきます)

2020年1月 5日 (日)

重箱

 三が日も済んで重箱が空になった。桂のくりぬき製で、ずいぶん長く使っているが、いつもつやつやと美しく、簡素な造りが私の好みなのである。

 子供が体調を崩して入院したままのお正月だった。年賀状も出さず、門飾りなどもつけず、ふだんの生活のままの三が日だったが、お節だけはいつもの習慣でいろいろ作り、婿が来てくれたりしたので、完売になった。
  この重箱がなかったら、お節を作る気になれなかったかもしれないと思った。箱の横にある木の札のようなものは、家人が作ってくれた仕切り板です。

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 今年は何をしようか。ささやかな希望をいくつか。

 まずは子供に元気になってほしい。

 秋になったら白内障の手術をしようかな。文庫本が読みにくくなってきたので。

 よく見えるようになったら、編み物を20年ぶりに再開したい。

 古い友人にこちらから声をかけ、会いに行こう。

 まずは自分が元気でお正月を迎えられたのに感謝です!

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