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2017年8月10日 (木)

『古文書講師になれました──わたしの独学体験』  宇野藍子 柏書房

 まさか、講師になりたいわけではないし、なれるわけでもない。でも、日本史も国文学も縁のなかった著者が、どうして独学で古文書学習を続けられたのだろう? そこに興味があった。著者はもともと理系で、銀行員やPC講習の講師などをしていた人である。もともと、どんな形であれ文字自体に興味を惹かれるタチだったようで、15年をかけて講師が務まるほど勉強した。主にNHK文化学園の通信講座で学び、いくつものコースをマスターしてから、論文を提出し講師資格を得たそうである。
 なぜ長く独学が続いたのか、著者はこう書いている。

古文書の独学はなんら人の役に立ちそうもないし、なんらお金にもなりません。反転して考えると、実際的な事柄からの一切の解放を、直感的に感じとったのだと思います。もしかしたら、古文書の学習というのは、日常のさまざまなストレスにさらされ続ける現役世代のほうがむしろ向いているのでは? とさえ思います

 現役でなくてもストレスが多いのが現代だ。私も版本に並ぶにょろにょろした文字を見ると、たしかに安らぎを感じることがある。過去の声がかすかに聞こえてくるのである。それだけでいいのかもしれない。

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コメント

以前、ちょっとだけ古文書講師を目指したことを思い出しました。いえ、ちゃんとした講師というのでなくせいぜい市民講座での講師です。その時のためにと既習した資料なども貯めこんでいたのですが、結局処分しました。古文書読解は謎解きに似た面白さがありますね。彼女が理系だというのも案外関係するかもしれませんね。
 こはるさんは今どんな資料をお読みなのでしょうか。

ごく初歩的な講習に参加して1年です。今、読んでいるのは江戸末の歳時記。今までに往来物や仮名草子などを読んできたそうです。
講師は歴史系の方ではなく、近世文学の専門家です。

参考書はいくつか見ましたが、歳時記は地方文書などと、また語彙が違うような気がします。

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