最近のトラックバック

« 雨の日の300ミリ | トップページ | ムラサキケマン »

2015年6月20日 (土)

『幻の「一葉歌集」追跡』 青木正美 日本図書センター

 1988年発行。著者は古書店主である。
 本の主人公は一葉ではなく、齋藤緑雨である。著者は緑雨の書簡集を出すことを夢見て、古書市場に通っていた。1987年4月、無題無署名の古い歌稿の束を見つけ、書体から緑雨の手になるものと判断、それを「追跡」しているうちに、中味が一葉の和歌であることに気づくのである。全集に未発表の作もあり、朱の添削が入っていた。それを初めは緑雨の添削かと思っていたが、そうではなく一葉の師の中嶋歌子によるものだということも判明する。昭和末期の古本業界の行事やしきたりなども描かれ、古書店主の活動報告の趣もあり、昭和中期の生まれである私には、すこぶるおもしろかった。この本はだいぶ前に古本屋で買って、私の本棚の奥で寝ていたものです・・・。

P1050173
(カバーに模様のように見えるのが、緑雨の書いた一葉の歌稿。右下がりのかわいい文字で、達筆の多い明治文人の中では異色です。緑雨自身は字が下手だという思いが強かったらしく、なるべく筆跡を遺さない方針だったとか)


« 雨の日の300ミリ | トップページ | ムラサキケマン »

一葉さん」カテゴリの記事

読書メモ」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/548051/61768587

この記事へのトラックバック一覧です: 『幻の「一葉歌集」追跡』 青木正美 日本図書センター:

« 雨の日の300ミリ | トップページ | ムラサキケマン »

2017年4月
            1
2 3 4 5 6 7 8
9 10 11 12 13 14 15
16 17 18 19 20 21 22
23 24 25 26 27 28 29
30            
無料ブログはココログ