最近のトラックバック

« 雛祭り | トップページ | 柳橋の佃煮屋 »

2015年3月 6日 (金)

「孤立する精神障害者の家族」──朝日新聞の記事から

 3月3日の朝刊に、上記のような見出しで、かなり大きな記事が出た。東大の研究チームが精神障害者の家族にアンケートを実施、その結果が出たのである。

  家族の約6割が、当事者(患者)から暴力を受けている。
  16%が刃物を向けられ、実際に怪我をした人もいる。
  2割が「一緒に死にたい」「本人に死んでほしい」と思い詰めたことがある。

 私の20年の家族会の経験による印象と、ぴったり合う。患者の暴力は、実は医師などの関係者にとっては、昔からありふれた話だ。しかしいまだに、まともに取り合ってもらえない。家族と一緒に医師の前に出ると、患者は取り澄まして「はあ、反省してます」などと言うので、そのままになってしまう。そして病院から帰宅したとたんに、また際限のない殴る・蹴るが始まる・・・。家の中は、まるで空爆にあったような有様で、テレビはたたき壊され、壁には大穴が空いている。実際に聞いた話である。こういう状態から、事件が発生してしまうのだ。

 この調査では、暴力が家族以外に向くことは少なく、1割未満にしかならないそうだ。これも私の見聞と一致する。しかしこの病気に対する世間の恐怖は大きい。家族は苦難を秘密にすることがほとんどだ。調査結果では、病気家族の恥と感じる家族ほど、精神状態が良くなかったそうである。

家族と本人が外とつながることが大切」と、研究チームの教授は言う。
精神障害者の暴力は、適切な医療や支援があれば対応や予防ができる問題。支援態勢の整備が必要だ

 しかし、医者も取り合ってくれず、患者の暴力から逃げる手段もなかったら、どうすればいいのだろう? 自分が入院する? 宗教の助けを得る? どっちもオススメではない。この研究チームにも、具体的な提案を望みたい
 精神障害者福祉は、以前に比べると日が当たるようになり、施設や若い優秀なスタッフが増えてきた。しかし最近のように、福祉削減のため自己責任、家族責任という考えが強くなると、せっかく作られつつあるシステムが、機能しなくなるのではないかと不安になる。
 病気とつきあい始めて、もう20年以上が過ぎようとしている。うちの当事者は、ささやかながら働けるようになった。もうじき家族会である。

P1020459

« 雛祭り | トップページ | 柳橋の佃煮屋 »

介護・健康」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/548051/61238706

この記事へのトラックバック一覧です: 「孤立する精神障害者の家族」──朝日新聞の記事から:

« 雛祭り | トップページ | 柳橋の佃煮屋 »

2017年5月
  1 2 3 4 5 6
7 8 9 10 11 12 13
14 15 16 17 18 19 20
21 22 23 24 25 26 27
28 29 30 31      
無料ブログはココログ