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2014年8月 3日 (日)

『日本型排外主義』 樋口直人 名古屋大学出版会

 妹が韓国語の勉強を続けていて、いわゆるコリアン・タウンにときどき足を向けるようである。そこでヘイトスピーチを耳にして、「あんまりではないか」と言っていた。私も政治的関心があるほうではないが、妹はもっとそうなので、よほどひどい内容だったのだろう。在特会はつい先日、名誉毀損で朝鮮学校に多額の損害賠償を命じられたばかりである。この本を読むと、排外主義を紋切り型の見方で判断してはいけないのが、よくわかる。

・・・寄る辺なき不安を抱えた若者たちは、それを他者に対する憎悪へと変換させ、外国人排斥を訴えて街を練り歩くようになるのだ、と

 そうではない、というのが著者の結論である。「考えない」人たちの行動ではなく、むしろその反対なのだ、と。どうしてそう考えるのかを知らなくては、ことはいい方向を向かないだろう。在特会メンバーにインタビューした結果は、なかなか興味深い。
 紋切り型の見方こそ、差別を生むのかもしれない。たとえば会ったこともない人を、「公務員なら融通の利かない人よね」とか、「○○女子大卒なんて、お嬢さんよ」などと決めつけるのは、人種・民族差別とあまり違わないかもしれないと思う。注意しなくては。

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(副題は「在特会・外国人参政権・東アジア地政学」。研究書ですがふつうに読める本です。読書は知識を増やすというより、思い込みの掃除、面倒な言い方をすれば相対化に、役立つのではないでしょうか)

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