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2013年9月 8日 (日)

『蕩尽する中世』 本郷恵子 新潮選書

 8月に読んだ『買い物の日本史』の発展詳細編。著者は文章がうまく、とてもおもしろいです。

全国に散在・拡散する所領を結び、恫喝と恐怖の交換を軸として、より弱い者へと矛盾を先送りする状況・・・

地域の生産力は育まれるのではなく、食い散らかされ、蕩尽されていたのだといえよう。(中略)社会が次の段階に進むためには、南北朝から室町時代を通じての準備を経て、戦国時代の競合と戦闘を待たなければならなかった

 私は日本史をまともに勉強したことがない(受験も世界史だった)。そんなわけで、こうした文章を読むと、現代はまたしても中世に戻ったのではないかと心配になり、暑くてもなんでも読んでしまうのである。中世400年の経済を語って、秀逸な一冊ではないだろうか。

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(本郷恵子氏は『武士とは何か』の本郷和人氏の夫人で、ともに1960年生まれ。二人とも東大史料編纂所の教授、専攻は日本中世史です。読んでいるうちに、網野善彦氏の時代は遠くなったのかという気分になります)

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