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2011年11月23日 (水)

『旅する江戸絵画──琳派から銅版画まで』 金子信久 ピエ・ブックス

 紀行文というのがあるが、これは江戸の紀行画を集めた、とても美しい本。旅がまだ特別なものであった時代、ほとんどを徒歩で移動した人々が、遠い山並みや大河、あるいは賑やかな町並みとともに、美しく丁寧に描かれていて、見るたびに新しい発見がある。ロバに乗る武士、黒人の給仕で食事をするオランダ人、混雑する呉服屋の店先、等々。川原慶賀の「長崎眺望」のすばらしさには、言葉が出なかった。山腹にちりばめられた棚田が赤や緑に輝き、黒い甍屋根の向こうには出島が浮かんでいる。絵1枚ずつについている説明文も、わかりやすいだけではなく含蓄に富んでいる。どうしてこんなすてきな画集ができたのだろう? 刊行までの経緯を知りたいものだ。巻末には年表と「本書を楽しむためのQ&A」がついている。

R0010358
(A5判・400ページ近く、ソフトカバーなのですが、ネットで購入したせいか、透明なカバーがかけられていて、それが光ってしまいました。表紙は歌川国芳「昌平坂の遠景」の一部。子供が立っているのは、今の御茶の水駅近くの土手、神田川をのぞき込んでいます)

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