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2010年7月11日 (日)

「書かれなかった須賀敦子の本」

 雑誌「考える人」2009年冬号の特集。
 最近、趣味の仲間に、須賀敦子にイタリア語を習ったという人がいるのがわかり、とてもびっくりしている。「須賀先生」は当時、イタリアから帰国したばかりだったそうだから、1972、73年のころなのだろうか。須賀敦子の存在を生々しく感じた一瞬だった。
 須賀敦子について書かれた本はかなり多い。私がいちばん好きなのは、大竹昭子著『須賀敦子のミラノ』『同 ヴェネツィア』『同 ローマ』(河出書房新社)のシリーズ。哀惜の念に満ち、文・写真ともすばらしい。最近出た『須賀敦子が歩いた道』(新潮社・とんぼの本)は、中身が中途半端の寄せ集めふうだった。そしてこの雑誌の特集。作家にとって書かれなかった本なぞ、何の意味があるのだろう、という常識を覆す内容で、須賀の最晩年をよく伝えてくれ、読み応えがある。とくに妹の北村良子さんの思い出には、身内ならではの話が多く、「死というものを怖がる感じは姉にはなかったんです」という言葉には、胸を打たれた。でも、もう少し、あと5年でいいから、生きて書いてほしかったと、思わずにはいられない。

R1010821
(須賀の生徒だったという友人には、これからも思い出話を聞くつもり。楽しみです)

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