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2010年5月24日 (月)

『ナマコの眼』 鶴見良行 ちくま学芸文庫

 90ページもある索引と参考文献目録を除いても、574ページもある文庫本で、小さな弁当箱のような姿をしている。93年初刷。90年にハードカバーが刊行されている。実はそのとき買って読もうとしたのだが、途中で放り出してしまった。今回はどういうわけか、最後まで読んでしまう。情報として、現在ではやや古い部分があるかもしれない。
 東南アジアの細かい地名がたくさん出てくるので、地図を見ながら読まないと、何が何だかわからなくなる。ボルネオ、スラウェシ、ニューギニアなどの変わった形をしている島々の散らばるこのあたりは、地図で眺めていると何となく不思議な気分になる地域である。オーストラリア北部のアボリジニーとスラウェシ島南部の漁民との交流が、かつてはこれほどあったとは知らなかった。この両地域を一度に眺められる地図は存在しないと、鶴見は書いている。今ならGoogle Earthかな。
 本文の末尾はこうなっている。

〈星くずから太陽を眺め、ナマコの眼を借りてヒト族の歴史と暮しを考えてきた。もとよりナマコに眼がない。
 これは仮空に視線を合わせ事実を追った一片の物語である。〉

 脱線、寄り道がとても多く、それがまたおもしろい。こちらもそういうのを楽しめる年齢になったということか。遅れて読むのもいいかも。

R1010767
(AMAZONの中古で購入した)

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