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2010年2月 2日 (火)

『風天 渥美清のうた』 森英介 文春文庫

 フーテンの寅さんこと渥美清が、「風天」の号で俳句を詠んでいたことは、一部には知られていたが、すべてをまとめて見られる本・雑誌はなかった。これはあちこちに残った風天句を探し集め、関係者に会って話を聞き、そして全220句をすべて掲載した初めての文庫本(ハードカバーは2008年刊)。

〈お遍路が一列に行く虹の中〉
〈赤とんぼじっとしたまま明日どうする〉
〈山吹キイロひまわりキイロたくあんキイロで生きるたのしさ〉

破調の句も多く平明で口語調、どれも暖かさのなかにそこはかとない哀しみが伝わってくる。
 渥美清には4つの名前があった。山田洋次監督は、芸名・渥美清、役名・車寅次郎、本名・田所康雄、俳号・風天の、その4つの関係を、
「“入れ子”というのかな、車寅次郎の中に渥美清が入っていて、その中に風天がいて、さらにその中に田所康雄がいて・・・。そのいちばん中の田所康雄が抜け出して亡くなってしまった。でも、周りは残っている」
 と、見事に解説している。4つのなかでは、風天がいちばん知られていなかった。風天句をここまで探してくれた著者に、感謝である。

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