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2009年11月12日 (木)

『わたしの名は紅』 オルハン・パムク著・和久井路子訳 藤原書店

 2006年のノーベル文学賞は、トルコのオルハン・パムクという人でした。ほとんど記憶になかったです・・・。この本は友人の薦めで手にしました。長編で分厚く、持ち運べませんよ、念のため。

 オスマントルコ時代のイスタンブールを舞台とした、ミステリー仕立ての長編小説。16世紀の細密画家たちが主人公で、「西洋以外のどこかで生きている創造的芸術家たちの写実主義と芸術の苦悩の物語として読まれるべき」と、パムク自身が日本の読者にあてた前書きに書いています。全章が「わたしの名は○○」という形で一人称、本の題になっている紅とは、細密画に使う赤い色のこと、つまり人間以外も一人称で登場します。イスラムの教えと絵画の創造性とは矛盾しないのかと、何回も深く問われているけれど、これはイスラム世界では今日的な問題なのかもしれないと思ったら、今の日本での宗教の影の薄さが、かえって気になってしまいました。翻訳が硬い感じで、あまり読みやすくなかったのが残念。もしかしたら原文がすごく凝った文章で、訳しにくいのかもしれません。イスタンブール、行ってみたいですよね。

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