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2017年2月19日 (日)

裸木

 風がなかったので、カメラを持ってごく近所に行った。まだ春の気配には遠いようだ。バラ園のそばの並木も裸木のまま。

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 「裸木」はもちろん冬の季語である。枯木立ともいうが、枯死した木ではないとのこと。下の句、波郷のは清瀬の療養所にいたときのものだろうか。何となく哀切な響きがある。

裸木の果ては言葉のありどころ〉   二宮美智子

妻恋へり裸木に星咲き出でて〉   石田波郷

(実は、一眼レフにマクロレンズをつけて、この公園でビオラやスノードロップなどを撮ろうと思っていました。ところがあまりにも久しぶりに出した一眼、バッテリーがない! 仕方なく、いつものコンデジ、RicohのGRで撮りました) 

2017年2月17日 (金)

近所

 うちからいちばん近い本屋はここ。

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 もちろん、インターネットの本屋のほうが近いけれど。いつもなかなか混んでいる。100円の棚で、ミステリーと時代小説を探すのが楽しみなのだ。

 そしてその傍は大根畑。練馬大根かどうかは、私にはわからない。

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 今日は暖かだったが、明日は寒冷前線が通過して、また冬の寒さだとか。花粉は飛び始めたし、しばらく遠出はお預けだ。


2017年2月12日 (日)

『考古学崩壊──前期旧石器捏造事件の深層』  竹岡俊樹 勉誠出版(2014)

 読むきっかけは、以前にこのブログで紹介した中公新書の『ヒト』(島泰三・著)だった。日本人がいつごろ列島に来たのか、そしてそれはどういう人だったのかを知るには、石器の解析が欠かせないことを、そこで知ったからである。そして2000年のあの捏造事件。この本の著者は、あの事件の告発者である。事件後13年たって、ようやく自分の知るところを書く決心をしたそうだ。

旧石器時代研究は困難であるが、人類の二五〇万年の歴史、私たち人間がどのように成立したのか、どのような存在であるか、を知ることができる唯一の学問である。学問自体は極めて有望、そして有用である。人生をかける価値は十分にある

〈(私の論点は、ホモ・エレクトスが作るものは彼らの生物学的特質によって規定され、ホモ・サピエンスの作るものとは異なる。(中略その観点から見ると、(捏造によって)日本で復元された原人の姿は、これまでの先史学・人類学が積み重ねてきた成果に反し、ホモ・エレクトスの概念からはるかに逸脱している

 捏造は認められ原人ブームは去ったが、事件の責任は曖昧なままで、現在の著者は、日本の学界では不遇だと聞く。今でもあの事件の影響は残り、石器時代の話がときに眉唾のように感じるのは、私だけではないだろう。学問としての旧石器研究はどうあるべきなのだろうか。著者も言うように、文系だけに収まるものではなさそうだ。

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(amazonのレビューにもありましたが、地の文と引用分とが見分けにくく、読みにくさにつながっています。著者の責任ではなく、編集・組版のせいでしょう。一読の価値があるおもしろい本だと思います)

2017年2月10日 (金)

ロウバイ、そして句会

 母のいるホームは、戦前からの住宅街の真ん中にあり、近所にはスーパーもコンビニもない。大きな邸宅が多くて、庭木がたくさん茂っている。今ごろはロウバイがいい匂い! もちろん普通の梅もよく見ます。

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 ロウバイは梅の仲間ではなく、モクレン目の1科のロウバイ科に属するらしい。南京梅とも呼ばれ、俳句では冬の季語になっている。

 先日は2月の句会があった。夕方から和やかに飲食しながら、17人が51句提出。主宰の特選3句は以下のとおり。兼題は「春光」、詠込は「流」。

春光や江の島に帆の賑はひて〉   めぐみ

雲竜型春の光を右手に乗せ〉    ちとせ

流行は追はぬつもりの春の風邪〉  こはる

 今回は女性ばかりだったが、出席者の4割近くが男性である。こういう会では珍しいのだとか。

2017年2月 4日 (土)

立春

 暖かな立春だった。日差しが強くなり、庭の梅も咲き始めた。久しぶりにミラーレス一眼にマクロをつけて撮影。花粉が飛び始め、外出にはしばらく、マスクが欠かせない。

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(剪定がうまくいかず、格好の悪い木になっています。直すのは数年がかりになりそう。難しいものですね)




2017年1月29日 (日)

『辺界の輝き』  五木寛之・沖浦和光  ちくま文庫

 最近の五木寛之は、歴史家・思想家の趣がある。この本も、海や山で旅に生きた人々の築いた生活と歴史を、仏教思想や差別民問題をからめながら、社会思想史家の沖浦和光と自由に語り合っていて、とてもおもしろかった。五木は北九州の山地の出身、沖浦は瀬戸内の海の出身だそうである。2人の子供のころの思い出を聞くだけでも、日本にもいろいろな社会があったのだとわかる。

 私は東京の市街地で育ったので、山も海もよく知らない。父方は山陰の医者や神主などの一族の出身だが、母方は海を思わせる苗字で、三重の門徒、祖父は僧侶だった。この本を読んで、母方の一族が海に関係があった可能性に、初めて気づいた。海の民には門徒が多いのだそうである。家系図では、男系ばかりたどろうとするから、わからなくなってしまうのだ。

五木 日本社会の差別構造の中で、ともするとわれわれは、単純に「差別する側」と「される側」と二つに考えている。けれども、実際は複雑な重層構造になっていて、差別の鎖というか、そういう絡みあいの中に、今も現実に生きている人たちがいる

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(五木氏には、引き揚げ者だったという思いが、とても強いのだと思います。この本の表紙の写真は瀬戸内海。中扉の次のページには、鞆の浦を歩く著者2人の写真があります)

2017年1月28日 (土)

築地市場駅

 大江戸線の駅は、改札口近くにあたりを象徴するような絵やレリーフなどがある。ここは築地市場駅。浮世絵ふうなのだが、由縁はよくわからない。市場の魚の絵のほうが、ふさわしいような気がする。

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(カメラはガラケー携帯)

 この近くには朝日新聞社があり、10年ほど前まではそこで校正の仕事をしていた。当時はまだこの駅はなくて、銀座経由の通勤だった。今、この駅を通るのは、補聴器店があるからなのだ。補聴器はたびたび調整が必要となる。そんなわけで、春になったらまたここに来るだろう。なぜこのような絵なのか、そのときは調べてみよう。

 難聴は厄介だ。薬も効かず、補聴器も万能にはほど遠い。何より高価で必要な人の手に届かない。難聴の程度に応じて、公的な援助があるといいのだけれど。日本では難聴の人で補聴器を利用する人が、欧米に比べて極端に少ないそうである。これから高齢者はますます増える。聞こえない人だらけになったら、トラブルや事故がすごく増えるんじゃないだろうか。

 それにしても市場はどうなるんでしょうね。

2017年1月20日 (金)

江戸文字で???

 今日は天気が荒れ模様の予報。出かけないで、もうじきある江戸文字講習会の予習をすることにした。テキストは明治初期の歳時記、形は江戸版本だそうである。

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 1行目「山根草 わらびの異名なり」
 2行目「摩耶参 初午に摩耶山に飼馬の無難を祈るなり」

 半年ばかり習っているが、まあ読めないことよ。慣れるしかないのかも。これでも古文書としては極めて易しいほうで、初心者向きの講習なのである。

 おそらく戦前の教育を受けた人たちは、なんでもなく読めるのだろう。大正生まれの私の両親、明治生まれの祖父母などには、なじみの字体だったのかもしれない。身の回りに活字印刷の本しか見かけなくなり、漢字や仮名を文部省が統制するようになってから、私たちは昔の人の書いた文字が読めなくなった。わずか3代前の先祖が残した日記さえ、もう満足に読めないのである。
 去年の秋、文化勲章を受けた中野三敏さんは言っている。「小学生には英語よりも、くずし字読解の基礎を」「かるたでも使って、遊び感覚で、変体仮名を学んでほしい」と。「あ」は一種類ではない。それを知るだけでも、歴史の豊かさを少し味わえるかもしれない。

2017年1月19日 (木)

シクラメン

 わが家のシクラメンは、濡縁に出しっぱなしである。東京区部の北辺なので、ときどき零下になるが、それでも全く平気な様子。5月ごろまで咲き続けるのだ。私はときどき水をやる程度で、何もしないに等しい。
 誰かが書いていた。「シクラメンは日光が好きだけど、暖かすぎるのは大嫌い。建付けの悪い木造住宅の、隙間風が来る縁側が、いちばん向いている」。うちはマンションで、シクラメンにはたぶん暖かすぎる環境だ。そんなわけで、代々のシクラメンは外に出しっぱなしなのである。何年も育てているが、途中で枯れたことはない(夏越えが難しく、数年ごとに買い替えるが)。

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(さて20日、大統領就任式は異例づくめになりそうとか。これからどうなるんでしょう?)

2017年1月11日 (水)

新年会

 句会の新年会があった。会はさっさと終わらせて、みんなの楽しみは「鴨鍋」である。「これが楽しみで、この会に1年通うのだ」と宣う方もいるくらいだ。

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 肝心の句会の高点句の一部。兼題は新年一般、詠込は「工」だった。

聟作る雑煮丸餅鰤仕立〉   蕩遊
北北西ヒッチコックの恵方かな〉   めぐみ
霰降る染工房の江戸小紋〉   こはる

 高点ではなかったが印象深くて、会代表の評価が高かった句。

シースルーエレベーターや春着満つ〉   ちとせ
実朝忌寒冷前線接近中〉   こはる

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(実朝忌は旧1月27日。怪しげな空を見ていて、ふと思いついた句。代表が「好きな句」と言ってくださったのは、何よりのお年玉になりました)


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