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2019年1月20日 (日)

『卵ドリル』   松浦達也  マガジンハウス

 卵料理専門の本。副題が「おうちの卵料理が見違える!」。私は卵が好きなのです。
 ずっと以前、姑が一緒だったころは、姑が鶏と卵が嫌いで、あまり食べられなかった。何でも大正の昔、家の近所に養鶏場があったらしい。下町の住宅街だったけれど。きっとうるさかったり臭かったりしたのだと思う。

 卵の食品としての特徴が、かなり科学的に書かれていて、ゆで卵や目玉焼きだけでも何種類もレシピがあり、参考になった。卵好きとしては写真も楽しかった。ムックのような大きな本でないところもいい。

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 今日は大寒。「寒卵」はこの時期の季語。

寒玉子一つびとつのいとしさよ〉   久保田万太郎

いのち一つわが掌に寒玉子〉    高橋淡路女

2019年1月15日 (火)

冬薔薇

 ローズガーデンに寄った。花は少なくやや寂しい。それでも明るい陽射しに心和む。冬薔薇はいいものである。私は黄色い薔薇が好きで、庭にも植えていた。花言葉などを気にしたことはない。

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言葉より確かなるもの冬薔薇〉   斉藤洋子

晩年や棘もたふとき冬薔薇〉   鍵和田秞子

浅知恵をせせら笑ひて冬薔薇〉   こはる

 晴れれば日向は暖かい。ベンチにはスマホで読書しているらしい方もいた。

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2019年1月11日 (金)

Kindle

 本が増殖するのを防ぐために、アプリのkindleを導入、1週間ほどたった。最近は紙の本と同時に電子版も刊行されることが増えて、読みたい本が出てきたせいもある。大きな出版社のホームページには、必ず電子版の広告が載っている。値段は紙の本よりほんの少し安いだけで、同じものも多く、費用の節約だけを考えると、必ずしも向いていないけれど、スペースの節約に大きな効果があるのは確か。

 iPadでkindle本のストアに行ってみると、びっくりするほどいろいろある。例えば須賀敦子の文庫本が、定価の数割引きであったりして、中古本と違い汚れているようなことはない。先日は中上健次の作品集が0円だった。でも同じ本が今日は2000円を超えている。どういう価格設定なのか、初心者のオバーサンとしてはよくわからない。

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(これはiPad mini、手前はパソコン用のマウス.。本文はふつうに縦組み、字の大きさも調節できます。これからタブレットを買うなら、そしてAmazonのIDを持っているなら、Kindleがいいかもしれません)

2019年1月10日 (木)

初句会

 先日、柳橋で初句会があった。総勢17人。兼題は「書初」。めでたい句が続く。高点句をいくつか。

はみ出して若き命の筆始〉   Tさん  

端渓の海を鎮めて書初す〉   Hさん

守られぬ決意黒々筆はじめ〉  Sさん

 私は書初の句がうまくできず、違う季語で詠んだが、これが最高点をもらった。新年早々、素直にうれしい。

落し蓋ジャズのリズムで煮大根〉  こはる 

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(わが家の大根煮。この日は豚の団子と大豆を入れました。だいぶ以前に〈グルメにはなれそうもなし煮大根〉という句を作って、どなたかにとっていただいたことがあります)


 

2019年1月 7日 (月)

新年の来客

 東京は毎日、乾燥して寒い日が続く。傷みかけた蜜柑を半分に切って、庭においてみたら、さっそくお客さんがやって来た。

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 メジロである。よく団体で来るのだが、今日は単独。カメラはコンデジの望遠最大、500ミリで撮った。ガラス越しである。開けたらそれだけで逃げてしまうので。メジロは夏の季語のようだが、冬の落葉の後でないと、写真は撮れない。

 文庫や新書を増やさないために、遅まきながらkindle無料アプリ)を使うことにした。電子化された本の分野が広がり、なかには哲学の古典みたいなのさえある。最近の大手出版社の文庫や新書は、紙の本と電子版の両方を、同時に出すことが増えた。値段は紙の本よりほんの少し安いだけで、それほど節約にはならないが、何よりスペースを取らないのがいい。我が家もいよいよ電子本時代だなあ。ときどき0円なんていうのもある。
 パソコンでも読めるが、iPad miniがなかなか具合いい。「青空文庫」もこれで読んでいます。

 もう一言、ご報告。三が日過ぎてすぐ、docomoショップに行って、iPhoneの料金を4割近く下げるのに成功しました! でもこれで普通の料金かも。使い始めて半年です。

2019年1月 3日 (木)

今年もよろしくお願いします

 年賀状は喪中のため、どなたにも出さなかった。料理だけ熱心に作ったお正月の三が日が、もうじき暮れようとしている。
 そんなわけで、めでたいお飾りはないのだけれど、この時期によく身に着ける華やかな柄のマフラーを。

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 年末年始の主婦は忙しい。娘たちが来て、作った料理はほぼ完売、全員何だか太ったみたいだけど、痩せるよりいいのです。

 ずっと『鶴見俊輔伝』を読んでいた。とにかく540ページもあるのだ。重すぎて寝ながらは読めない。実はまだ読了していないが、あと数十ページである。じつにおもしろくて、ほかのことができないほどである。
 戦後最大の哲学者なのだと思った。たぶんもうこういう人は出ないだろう。べ平連などでも有名な人だが、サヨク的な進歩思想から、本質は遠かったように感じる。アメリカで教育を受けたが、自分の国に自分の言葉で、自前の哲学が育つのを強く願い、心身ともに尽力し続けた。

 その鶴見は93歳まで生きるが、70を過ぎてからは病気に悩まされることが多くなっている。晩年につけていた「もうろく帖」には、大腸癌手術後の1994年10月のところに、

今ここにいる。ほかに何をのぞもうか

 こういうのを読むのは切ない。もっとも鶴見はこの後、20年を生きるが。

 戦後すぐに「思想の科学」を創刊し、50年後に自ら終刊。退屈を知らない人だったそうである。こうした伝記を今、出してくれた著者に感謝したい。

2018年12月30日 (日)

『鶴見俊輔伝』   黒川創  新潮社

 年末年始はこの本を抱えて過ごすことになりそうだ。500ページを超える大作で、2015年に93歳で亡くなった鶴見俊輔の評伝である。これがめっぽう面白いのだ。著者の黒川氏は1961年生まれ、鶴見のすぐそばで育った人で、これ以上時間がたつと故人を身近に知る人がいなくなり、豊かな評伝が書けなくなるので、起稿したと後書きにあった。表紙の写真は17歳、1939年の渡米のときの鶴見である。

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 私が新聞や雑誌で鶴見を見たのは1970年代からで、たぶんべ平連のころだと思う。若いころの鶴見が、こんなに鋭い顔をしているとは知らなかった。また哲学者というより、評論家だと思い込んでいた。プラグマティズムなどもこの本で初めて、どんなものなのか知った。でもプラグマティズムについて、人に説明できないから、理解したとは言えないだろう。とかくわからないことは、人に説明できないし、感想も言えないものだ。鶴見はそういうことに、こだわった人ではないかという気がする。言葉はごまかすためにあるものではない。
 
 私は本を読むのが仕事の一部だった時期が長く、かなり速読のほうである。もうそういうのは辞めて、なるべくゆっくり読もう。わからないものはそのままにして、無理をせずそっとしておこう。幸いなことに、もう試験があるわけではないんだから。

 私の今年の3冊。読み終えていれば、上の本も入ったと思うが、その前の時点で。
 『太平洋戦争下の学校生活』(岡野薫子)、『遠い場所の記憶』(E・サイード)、『陰謀の日本中世史』(呉座勇一)。科学ものでは『がん』(S・ムカジー)が群を抜いて面白かった。どれもブログに書きました。

 ときどき読んでくださったり、コメントをくださった皆様、ありがとうございました。どうかよいお年をお迎えください。
(我が家は喪中なのでお年賀は欠礼いたします)

2018年12月26日 (水)

べてるの家

 朝日新聞の夕刊東京版の第2面で、今日まで「べてるの家」の記事が連載されていた。ここ10日間くらい続いていて、精神障害当事者のコミュニティという地味な話題が、異例の大きな記事になっていた。べてるの家はたいへん有名なところで、ホームページもある。https://bethel-net.jp/?page_id=9 朝日新聞は大熊記者の精神病院潜入記事以来の長い伝統で、こうした話題に中身の濃い記事を載せる。

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 どうやっても病院や施設を往復するだけという人は、残念ながらいるのである。そこでむやみに在宅看護を強制すると、本人も家族も行き詰まり、不幸な事件を起こす。べてるの家のすごいところは、こうした人も抱え込み、安心して具合が悪くなれる環境を作ったところにある。仲間のいる環境で混乱した状態の人も、だんだん自分を客観視できるようになっていく。それは「治る」というのと、また違った次元の話である。

 同じ夕刊の別のページには、「やまゆり園事件」取材をめぐる記事もあった。あの「障害者なんて周囲を不幸にするだけの存在」と主張する犯人が、大量殺人を起こした事件である。犯人に共感するSNSもけっこうあったと聞く。やれやれ。

 ところで精神障害と認知症と、どう違うのだろう? 私はどちらもよく知っているが、認知がゆがむのは同じで、症状さえ似ていると思うのだが。高齢の認知症患者が大勢、精神科病院にいる現実を、どう考えたらいいのだろうか?

2018年12月23日 (日)

汐留のイルミネーション

 ちょっと以前の写真だがイルミネーションを。場所は汐留である。

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 カメラはミラーレス一眼。こういう人工光は、少し露出オーバーにするときれいに撮れる。露出を変えて何枚か撮った記憶がある。

 徒歩15分の団地の大きなスーパーに行った。すごい人出だった。子供たちはもう冬休みなんだなあ。大きな団地なので子供をたくさん見かけ、実際に子供人口が増えているのだそうだ。行政の努力もあるらしい。
 寒いので我が家は煮込み料理ばかり。作るのも樂でいいです。

2018年12月20日 (木)

東大病院とリウマチの話

 1年ぶりに東大病院の整形外科に行った。2011年に膝の人工関節置換手術を受け、以来ずっと毎年受診している。幸い何も問題はない。私の手術をしてくれた医師は、関節リウマチ患者のための外科手術が専門だった(ただし私はリウマチが悪化したのではなく、膝の大怪我の結果という珍しい患者だったが)。

 リウマチは高齢者の生活に重大な影響を及ぼす。今ではいい薬があるから心配ないようように言われるが、治らない病気であることに変わりはない。でも、もともと丈夫だった人の中には、自分がリウマチであることがいつまでも受け入れられず、当座の痛みが減ると以前と同じように大活躍して、また体調を崩す方が多い。リウマチは手足だけでなく体全体の動きが悪くなるものなのだが、それも運動不足と解釈して筋トレに励む。結果としていつも具合が悪い。体幹に力が入らないのも、階段がさっさと上れないのも、トレーニング不足のせいではなく、リウマチ自体のせいかもしれないと考えてみたほうがいい。
 軽い痛みは本人以外にわからない。我慢しないで主治医にしつこく訴えたほうがいい。今の薬の効きが充分でない可能性がある。検査結果が悪くないと、取り合ってくれない医者がいるらしいが、私ならそういう医者は取り替える。検査結果にかかわらずいつも痛いのは、何かがうまくいっていないのである。リウマチの新薬は、今やたくさんある。患者も勉強しなければならないと思っている。

参考:リウマチ情報センター http://www.rheuma-net.or.jp/rheuma/index.html

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 東大構内の銀杏はまだ散っていなかった。お昼は構内のレストランで赤門カレー。黄色いのは銀杏の形に切った大根で、「お上りさん」メニューなのです。

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«『遠い場所の記憶』  エドワード・W・サイード 中野真紀子訳 みすず書房

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